センサ部と変換部が分離された電気伝導度計です。
センサ部が小型で防水性能が高いため、小口径の観測井戸内にも設置できます。
また、センサの洗浄も容易なので、屋外水路など耐候性が要求される現場での計測にも適します。
センサ部は、最大400μS/cmの低電導度型と最大10,000μS/cmの高電導度型の2タイプがあり、測定レンジも切替られるため、広い範囲の導電率の測定ができます。
電導度に加えて、水温センサも内蔵し、水温の4〜20mA出力も付いています。
注)水温センサの精度はそれほど高くないので、高精度の水温計測には別途、PT温度センサ等をご利用ください。
水路へのセンサの設置状況 | 6ヵ月後の測定電極の外観 | 洗剤とブラッシングで清掃後 |
地下水位の湧水量や電気伝導度は、季節や降水量によって変わります。排水流量を測定するノッチ箱に、水位センサと電気電導度・水温のセンサをつけて測定している例です。
2箇所のノッチ箱に設置された、磁気歪式の高精度フロート式水位計と電導度・水温センサのデータを100~200mほど伝送しています。
ノッチの電導度計と水位計 左:電導度,右:水位 |
電気伝導度の測定電極と保護管 | 磁気歪フロート式水位センサと 保護管 |
計測用の電源は太陽電池とバッテリです。FRP製の樹脂製の制御盤内には、2組の電導度変換器とデータロガーが収められいます。 自動計測には、SDカード記録式の4チャンネルデータロガーGTR-04Gを使用しています。
計測盤と太陽電池の外観 (積雪1.5m想定) |
ノッチ計測盤の内部 (変換器とロガーが2組) |
4CHデータロガーの接続状況 左から水位、電導度、水温接続 |
電気伝導度計のデータをデータロガーで自動記録するための機材です。ロガーは12Vバッテリで駆動します。電導度計の電源は24Vなので、12Vを24Vに変換するDC/DCコンバータを使用します。
ロガーは常時は省電力のスリープ状態にあります、内臓タイマーに従い自動で1時間に1回、スリープ状態から起き、電導度センサに電源を供給し、10秒(最低7秒以上)ほど待ってセンサの出力が安定してから測定します。
自動測定の間隔は1分から24時間まで変更することができます。1時間に1回程度の測定であれば、小型のバッテリ12V×7.2Ahクラスで、3〜6ヶ月程度自動計測が可能です。写真のロガーGTR-04Gは4チャンネル型なので、電気伝導度と水温を同時に記録します。