2021-01-20  ▼末尾へ
地盤沈下観測機器のリニューアル例です

チャート式の地盤沈下計と水位計の施工例を紹介します

観測井戸
リニューアル前の状態。脚立や踏み台を使って記録用紙を交換する必要がありました。
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■施工の流れ

 【1】作業前にチャート式の地盤沈下計と水位計の機器の現在値を記録します。観測用のアーム金具と機器の結合部を外します。

地盤沈下観測機材の撤去
地盤沈下観測機材の撤去

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 【2】新たに設置する地盤沈下計の金具を観測用のアーム金具にナットで固定します。検出部をH鋼または平板にクランプで取り付けます。観測用のアームに取り付けられている金具は、日本で多く使用されているものであるため、そのままセンサ固定金具に取り付けられるようになっております。アームの回転と金具の回転を組み合わせることで、検出部と沈下計の計測ロッドの位置を調整します。

沈下計と検出部の取り付け
位置調整金具
沈下計と検出部の取り付け 取り付け位置調整金具

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 【3】チャート式の古い水位計は撤去して、新たに水位計を設置します。ケーブルの拠りをとりながら、設置深度に従って水位検出部からの距離を測ってケーブルにマーキングします。マーク位置で固定できるようにケーブルクランプ金具を水位計のケーブルに取り付けます。

水位計の設置
設置深度の位置決め
水位計の設置 設置深度の位置決め

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 【4】今回のケースでは観測小屋には電源がないため、太陽電池で発電して12V-7.2Ahバッテリで蓄電する仕組みを採用しました。太陽電池は南向きの壁面に固定した上で壁面との隙間をシーリングしております。太陽電池を地盤沈下計を独立電源としたため、水位計それぞれのロガー1台に対して20cm角サイズの3.5Wを1枚使用しています。

太陽電池の設置
データ観測用ロガーとバッテリ
太陽電池の設置 データ観測用ロガーとバッテリ

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 【5】機器撤去前に記録したデータに基づいてロガーの初期値を設定します。ノートパソコンを使ってSDカードの設定ファイルに書き込み、ロガーに設定ファイル読み込ませることで初期値を設定します。データロガーにSDカードに差し込むことでデータを回収することができます。データ回収のたびに脚立や踏み台を使う必要はなくなりました。

ロガーの初期値設定
リニューアル後の機材レイアウト
ロガーの初期値設定 リニューアル後の機材レイアウト

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>>次のページ 地盤沈下観測井戸の例をいくつかご紹介します。

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Text by Geots.Sato
初回掲載:2020/01/28