●小型・軽量の温度/湿度観測センサ
●屋外計測向けの耐久性のある温度と湿度の計測用センサです
●空気中の温度/湿度を0〜5Vのアナログ電圧で変換出力
●温度・湿度の遠隔表示器としても利用可能です
●センサ部と変換部は100m程度は延長出来ます
●変換器内部のコネクタ差替えでRS-485出力も可能
●省電力製品なので、ソーラやバッテリ運用ができる
建設分野では、屋外の作業環境で気温や湿度を測ることがよくあります。この湿度計は小型の温度・湿度のセンサと、専用の変換器の組み合わせで使用し、表示とアナログ電圧出力が可能です。
0〜5Vが計測用の一般的な電圧データロガーに接続すれば、温度と湿度の自動計測ができます。
通常は屋外で湿度計測する場合、直射日射を遮るよう通風カバーをかけます。日射の無い環境なら、日除けカバーは不要です。センサ部と変換部が分かれているため、トンネル内や地下のマンホール内など、湿度100%の環境でも計測が可能です。
さらに、オプションの防水カバーを付ければ、水中50cm程度まで水没する可能性のある現場でも使えます。当然水中では湿度100%になりますが、地下ピットで水没の危険のある場所の湿度管理や、コンクリートや土の中の湿度変化の測定が可能です。
通風シェルタと温度湿度センサ | 簡易的な日除けカバーの例 | 防水カバー付き湿度センサ の水没状態 |
項目 | 仕様 | |
---|---|---|
温度 | 湿度 | |
出力ch | 1ch | 2ch |
アナログ出力範囲 | 0〜110%(温度0度以上) | -30〜70℃ |
最大動作範囲 | -40〜80℃ | 0〜100%(湿度100%で頭打ち) |
応答時間(60%) | 30秒/3秒(保護キャップ無し) | 100秒/10秒(保護キャップ無し) |
測定精度 | ±0.3℃(-30〜70℃) | ±1.5%(0〜80%) ±2.0%(80%以上) |
使用温度範囲 | -40〜80℃ | 0〜80℃(0℃以下では精度保証なし) |
外形寸法・重量 | 外形:13×75mm 15g、ケーブル径:6mm 55g/m ケーブル長:標準5m(最大延長 約100m) |
項目 | 仕様 |
---|---|
サンプリング間隔 | 約1秒間隔(電源投入1秒で計測開始、2秒で安定、3秒待ち奨励) |
電源電圧 | 12V(6.5〜18V) ※電源6V以下では5V出力しない、20V以上では故障 |
消費電流 | 最大30mA(平均25mA) |
アナログ出力 | 標準:0〜5V(変更:1〜5V等) 出力インピーダンス=1kΩ |
シリアル インタフェース |
RS-485 (N81XN、フロー制御無し,9,600bps)、電源と非絶縁 |
液晶表示 | 8文字×2行(標準 上段=温度、下段=湿度) |
設定スイッチ | 設定ボタン3個(内部ディップスイッチ4P) |
外形寸法・重量 | 70×50×28mm 150g 出力ケーブル長1m(茶:電源+,黒:GND,白:出力1ch,青:出力2ch) |
0〜5入力の一般的な電圧データロガーに接続すれば、温度と湿度の自動計測ができます。
次の例は、4チャンネル電圧ロガーGTR-04Gで、温湿度計の温度と湿度の2つのアナログ電圧出を接続して、データを自動計測しSDカードで回収する例です。
アナログ出力電圧は0〜5Vが標準です。出力電圧と温度や湿度の値の関係は以下の通りです。
•1CH:温度-30〜70℃/0〜5V→温度℃=電圧mV×0.02℃/mV - 30℃(100℃÷5000mV=0.02)
•2CH:湿度0〜110%/0〜5V →湿度%=電圧mV×0.022%/mV(110%÷5000mV=0.022)
※実際に計測される湿度は最大100%で出力電圧の上限は4545mVです
アナログ出力電圧を1〜5Vに変更した場合、換算式は次のようになります。
•1CH:温度-30〜70℃/1〜5V→温度℃= (電圧mV - 1000mV)×0.025℃/mV - 30℃
•2CH:湿度0〜110%/1〜5V →湿度%= (電圧mV - 1000mV)×0.0275%/mV
出力電圧の範囲は、変換器のディップスイッチで変更できます。基本はフルスケール0〜5Vで,1〜5V,とその半分の0〜2.5V,0.5〜2.5Vの4種類の電圧範囲が選べます。
変換器の蓋のネジを外して、カバーを取ると右下にディップスイッチがあります。1〜2番のON-OFFの組み合わせで、出力電圧が変わります。
計装用で4〜20mA/1〜5V相当の出力が欲しい場合は、ディップスイッチ1番をONにします。更にディップスイッチ2番をONにすると、SW1で選んだ出力電圧が半分になります。マイコンのAD変換入力の上限が3.3Vのように低い場合に対応します。
なお、出力電圧が5Vフルスケールまで必要な場合は、センサの電源電圧は6.5V以上必要ですが、出力電圧の上限値を2.5Vまで落とした場合は、センサは5V電源でも使用できます。
【DIP-SWの設定】SW | 機能 | OFF | ON |
---|---|---|---|
1 | 出力電圧範囲選択 | 0〜5V | 1〜5V |
2 | 出力電圧倍率選択 | 標準の1倍 0〜5Vまたは1〜5V |
半分の1/2倍 0〜2.5V or 0.5〜2.5V |
3 | RS-485出力データ選択 | 温度,温度,電源電圧 | 温度,温度,機器温度, 気圧,電源電圧 |
4 | RS-485終端コンデンサ | 使用しない | 使用する (遠距離通信ノイズ対策) |
内部の出力ケーブルのコネクタを差し替えると、アナログ出力を、RS-485のデジタル出力(シリアル出力9600bpsN81XN)に変更することが出来ます
この差し替え作業は、内部の基板を取り出す必要があるため、電子工作に自信がある場合に行ってください。手順は、こちらの水位計のインタフェース資料を参照にしてください。
通信データは下記のようになります。基本は 「"@CA"+CRコード」をテキスト送信すると以下のような応答が返ります。また、@CRの後ろに数字の"9999"を追加すると説明用の見出し行と、データの2行の応答があります。
なお、DIP-SW3番がOFFで温度と湿度のみ取得する場合は、0.6秒に1回の速さでデータが更新されますが、機器温度と気圧を追加すると、1回の変換時間が1.2秒に延びて、応答が遅くなります。
(1)DIP-SW3番がOFFの場合:温度,湿度,電源電圧
"@CA"+ CR 送信
"@CA0, 25.1, 57.3, 4.7" + CR が返る
"@CA9999"+ CR 送信
"@CA0,Temperature(dC),Humidity(),Bat(V)" CR
"@CA0, 25.1, 57.3, 4.7" + CR の2行が返る
(2)DIP-SW3番がONの場合:温度,湿度,機器温度,気圧,電源電圧
"@CA"+ CR 送信
"@CA0, 25.1, 57.3, 28.4, 997.61, 4.7" + CR が返る
"@CA9999"+ CR 送信
"@CA0,Temperature(dC),Humidity(),Converter Temp(dC),Air Pressure(hPa),Bat(V)" CR
"@CA0, 25.1, 57.3, 28.4, 997.60, 4.7" + CR の2行が返る
湿度センサが、湿度変化の60%程度まで応答する時間は約2分ほど掛かります。早い応答を期待する場合はセンサのネジキャップを外して、感部に風が当たる状態にしてください。キャップ無しだと10〜20秒で反応します。温度の応答も同様です。
但し、センサ感部はデリケートなので、ぶつけたり、尖ったもので突っついたりしないでください。
湿度センサ部 ケーブル5m付き |
変換部(コネクタ型) 標準GHT-01A |
変換部(端子台型) オプションGHT-01T |
簡易防水加工 オプション |
¥42,000円 | ¥50,000円 | ¥60,000円 | ¥15,000円 |
ケーブル延長 | |||
基本¥8,000円 +(¥300円×延長m) |
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