「鑿井」はなんて読むの
「鑿」の字は、「のみ」を意味します。大工さんが木に穴をあける道具の意味です。
最近の井戸掘り機械は、刃先を回転させ地面に穴を穿つ(うがつ)ロータリー式が多いので、どちらかというと「のみ」より「錐(きり、スイ)」のイメージです。調査ボーリングは「試錐(シスイ)」です。
おそらく、昔の井戸掘りは、刃先をキツツキのように地面に打ち当て、地盤を砕きながら進むパーカッション式が主流であったため、「鑿:のみ、サク」の字が充てられたと考えれます。ただ、「鑿」の字は難しすぎるので、一般には「さく井(サクセイ)」の字が充てられいます。また略して「さく井(サクイ)」「削井(サクイ)」と記載されることもあります。
大正時代の石油井戸掘削機械の残骸 (新潟市秋葉区−秋葉公園内) |
ノミのような形をした昔の掘削ビット (新潟県秋葉区金津−石油の世界館にて) |
当社の位置する新潟県は、明治〜大正期に石油井戸の掘削が盛んに行われました。昭和の時代に入っても、水溶性天然ガスの掘削、近年は、消雪用井戸が数多く掘られています。
ジオテクサービスも創業以来、井戸の関連資材の販売やサービスにも地道に取り組んでいます。
主なさく井関連機材 井戸の現場で役立つアイテムです
■KVSストレーナー, W.KVNストレーナー
KVSストレーナーは、井戸の取水用スクリーンです。腐蝕に強い塩ビ管丸穴ストレーナと、強度が有り、取水性能の高いステンレス巻線Vスロット型スクリーン。この2つのを合体させたハイブリッド・スクリーンです。
両者の特性を持つため、さまざまな水井戸に使用できます。特に、高い孔明率、集水性能が要求される地層や、揚砂、電蝕、金気・水質対応が必要な井戸で、高い効果を発揮します。
サイズは、定尺4mで、口径200,250,300Aの3タイプ。二重ケーシング用のW.KVNストレーナーは100A〜300Aの6タイプがあります
★2020年からジオテクサービスで製造・販売しています。
■電気検層器 井戸Pack10
井戸の掘削現場に必須の電気検層器です。
4極法や2極法による、地盤の電気検層(比抵抗測定)が、だれでも簡単に行えます。
工事現場での検層作業に適した、電池駆動の小型、防水検層器です。従来品(3244型大地比抵抗測定器)の20分の1の重さで、しかも低価格です。
■電気検層ケーブル
井戸の地質確認やケーシングプログラムの策定に必要な電気検層。これに用いる「電気検層ケーブル」を100m〜300mの間で、製作します。
←写真は300m級、4極法のフルセット
標準タイプは、4極法で、8心線を使用し、ショート0.5m、ロング1.0mの極間を同時測定。注文に応じ、2極法、4心線、極間の変更可能。
ウインチは無しの人力で上下する検層コードです。現場向けの耐久性のあるケーブルです。
■細型水位センサ
井戸の測定管VP20mmに楽々挿入できる、細型の圧力式水位計です。
直径13mm×長さ60mmの超小型水位センサなので、側管のポンプのフランジ部分の曲がりも容易に通過します。
測定範囲は1,10,50,100mの4種類。水圧と水温が測定でき、液晶表示と外部0〜5V、RS-485出力が利用可能。井戸の揚水試験や、長期の干渉試験の自動計測に応用。1m計はノッチの水位計測にも使用できます。
■井戸カメラ点検
揚水量の減少や、ポンプの砂噛み、揚砂現象など井戸のトラブル原因を、直接見て診断する、水中井戸カメラの撮影サービスを行っています。
深さ300mまで点検できる大型の井戸カメラと、細い井戸や簡易点検用の深度100mクラスの小型井戸カメラの2機種をそろえ、ケーシング管内のテレビカメラ撮影を行います。
■さく井報告書作成ソフト「さく井レポート」
柱状図と揚水試験解析の作成を一元化したソフトウェアです。地質とストレーナの絵柄を選択すれば、簡単に美しい柱状図が作成できます。水理定数の算出も大幅に省力化。発売から20年、200社のお客様からご利用いただいています。
現在はWindows10対応版。電子地図との連携、二重ケーシング対応等の新機能も追加。個人事業主様から、大規模な掘井柱状図データベースを構築するお客様まで、さまざまな鑿井工事のレポート作成を行います。
■現場用水位計: 開発予定品(発売時期未定)
井戸やボーリング孔の地下水位の手動測定用水位計です。井戸の測管(側管)や、細い水位観測孔、ボーリング孔の水位測定に適します。
2線コード式のシンプルな触針式(電気導通式)のの水位測定器です。工事現場向けにこだわり、見た目は無骨ですが、丈夫で扱いやすい機械です。大きなアナログメータが特徴で、水気や汚れの多い井戸内でも針がぶれることなく、確実に水面を検知します。