3線式のPtセンサの2本の信号線Bは、センサ内部で1本に繋がっているので、白又は黒をどちらを繋いでもかまいません。
詳細については接続方法の説明書(PDF)をご覧ください。
2導線や4導線型を使用する場合は結線の方法が異なります。注意点は
●2線式センサの接続:線の抵抗が増えると比例して温度誤差も増えるので、長い線を使う場合は注意が必要です。
●4線式センサの接続:通常に計測できます。但し4線式の特徴である「電線の電気抵抗に影響されない高精度測定」はできません。
詳細については使用上の注意点のページ又は、接続方法の説明書(PDF)をご覧ください。
▲質問へ戻る ▼末尾へPt1000Ωは、測定部の抵抗が1000オームあり、Pt100Ωと異なりますのでこの変換器は使用できません。同様にPt500ΩやCu500(銅測温抵抗体)も不適合です。
▲質問へ戻る ▼末尾へ一つのPt温度センサ(シングルエレメント)に、2台の記録計や変換器は接続できません。
Ptの温度測定器は、白金の抵抗体に電流を流し、抵抗に比例して表れる電圧を測定します。2台の測定器を1つのPt素子に接続すると、素子に2台分の電流が流れ、測定される電圧もその分大きくなるため、正しい温度が測れません。
たとえば「一つのセンサを表示器と記録計を両方繋ぎたい」などの要求がある場合は、センサの先端部に2つの抵抗素子が埋め込まれ、リード線も2本出ている「2素子型(ダブルエレメント)」の測温抵抗体を使用する方法があります。
▲質問へ戻る ▼末尾へこの変換器は非絶縁型で、電源グランドとB端子間は内部で繋がっています。
通常、Ptセンサの先端シース部分やケーブルの絶縁性が高ければ、複数のセンサと変換器が混在しても問題ありません。
但し、以下のような特殊なケースでは測定値が不安定になる場合もあります。
Pt温度センサとは異なりますが、参考までに当社の歪ゲージアンプ2台使用でノイズが入る例を示します。
▲質問へ戻る ▼末尾へ測温抵抗体のJIS規格では、クラスAとB(A級、B級とも呼ばれますが)の精度を、「測定温度に対する許容差」として表現されています
クラス | 許容差の計算式(°C) | 0℃の許容差(°C) | 100℃の許容差(°C) |
---|---|---|---|
A | (0.15+0.002│t│) | ±0.15 | ±0.35 |
B | (0.3 +0.005│t│) | ±0.30 | ±0.80 |
│t│:測定温度の絶対値
この式で計算したAクラスとBクラスの許容誤差は、温度100℃で0.35℃と0.8℃となり、Aクラスのほうが誤差が少ないことになります
もともとPtは-200℃〜+660℃という広い温度範囲を計測する温度センサなので、高温、低温領域で、精度よく測定しようとすると、Aクラスが適しています
但し、当社のPt温度変換器GS-1212は、-30〜+70℃という狭い生活温度帯をターゲットにしているため、A,Bクラスの違いは明確に現れません。
この温度変換器は、0℃前後の凍結温度の測定に用いられることもあります。その際、JIS規格だと、[0℃の誤差はA:0.15℃、B:0.3℃]となりますが、実際に測定してみると、Aクラス、Bクラスのセンサとも、誤差は概ね±0.1〜0.2℃以内に収まっています。
▲質問へ戻る ▼末尾へ基本的に出荷時には、ゼロ点とスパンは設定済みで調整する必要がありません。
ただ、0℃や20℃など、特定の温度でより正確に測定したい場合は、基準となる温度計に合わせて出力電圧をゼロ調整することは可能です。
但し、スパン変えると元に戻すにが難しいので、通常はスパン調整は変えないでご使用ください。
【参考】ゼロ点調整範囲:約±2℃、 スパン調整範囲:約±5%(0℃で約±1.5℃、70℃で約±5℃の調整幅に相当)
▲質問へ戻る ▼末尾へPt温度変換器の電源電圧は10〜28Vの範囲であれば、変動しても問題はありません。
もともと、車載用の12Vバッテリやソーラ電源の使用を想定し、内部で7Vに安定化させて使用していますので、不安定な電源でもOKです。
▲質問へ戻る ▼末尾へ規定の電源電圧は10V以上ですが、内部で7Vに安定化させて使用していますので、8V程度でもぎりぎり動作します。
マイコン電源等の5V動作は、未確認ですが、おそらく出力が3〜4Vで頭打ちになる可能性があります。
▲質問へ戻る ▼末尾へ電源のプラスとマイナスを間違えて、単純に逆に接続しても壊れません。+−の逆接続は、計測現場でしばしば起きるので、あらかじめ保護回路が内蔵されています。
但し、より複雑な配線で、接続間違いをすると、内部回路がショートして焼き切れる場合があります。
損傷例:「電源GND端子に電源+を接続」して、「センサ側のAB端子に電源の−を接続」すると、基盤のグランドパターンが焼き切れる場合があります!
▲質問へ戻る ▼末尾へアンプの出力側のOUTとGNDを短絡させると、最大10〜30mAの電流が流れ可能性はありますが、壊れることはありません。
▲質問へ戻る ▼末尾へこの変換器の電源のマイナスと信号のマイナスは共通です。
このまま、電源のグランドと信号のマイナスを1本にまとめた3本の線で延長すると、電線の電気抵抗の温度変化が測定誤差として現れるので、10m程度が限界です。
それ以上延長する場合は、電源と信号のマイナスを二又に分け、電源線2本と信号線2本の4線で延長する4線式接続を奨励しております。こちらですと、伝送中の信号の減衰が少ないので特に長さの制限はありません。
4線式伝送であれば、経験的には300m以上は伸ばせます。但し、電線が長くなると商用電源ノイズの混入が増えたら、落雷・誘導雷の危険が高まるので、別途ノイズ対策や雷防護が必要になります。
▲質問へ戻る ▼末尾へ[-30℃以下=出力電圧 0mV以下]は測定できません。
[+70℃以上=出力電圧5000mV以上]については、[90℃=出力電圧6000mV]までは動作確認ができています。
それ以上の[100℃=出力電圧6500mV]まで動作するかどうかについては、現状確認が取れておりません。
但し、70℃以上の測定精度については保証できません。
基本的には、電源のグランド=0Vの端子に接続すれば、商用電源などからのノイズが減り出力が安定します。
但し、このFAQのQ05番にあるように、機械設備内などで複数のセンサと変換器が混在する場合、逆にシールドを通してノイズが回りこむ場合もあります。ノイズが大きいようであれば試しに、シールドを電源0V端子に接続せず、設備の「電源系アース」に直接落としてみてください。
なお、アンプ内部に1Hz程度のローパスフィルター回路が入っていますので、50〜60Hzの電源ノイズはアンプの出力には表われにくく、通常は数mV以内の微小な変動になります。
▲質問へ戻る ▼末尾へ1個単位でも販売しております。
購入方法については、弊社は特に指定代理店は無く、直売が可能です。
基本的には、メールやFAXで注文書(お客様書式やメール本文も可)をお送りください。製品と納品書・請求書をお送りしますので、お客様の請求書締日から1月以内を目安に代金を銀行振り込みいただく形です。
また、お客様のご希望の販売店をご利用いただく場合は、代理店経由の販売にも対応いたします。販売店様に直接、価格や納期をご確認いただければ、販売店側と弊社の間で、売買手続きを進めます。
納期に関しては、この製品は標準在庫品のため、常時、最低台数の在庫を確保し、即納に勤めておりますが、多数の注文が入った場合に一時的に在庫切れが発生し、次のロット製作に2〜3ヶ月要する場合もあります。お急ぎの場合は、事前に電話やメール等で在庫を確認してください。
▲質問へ戻る ▼末尾へ電源投入後の待ち時間は、最低1秒で、奨励待ち時間は2秒です。
12V給電時の実測では、おおよそ0.5秒で立ち上がり、1秒で正規の出力が出ます。この間の出力の変動幅は±10mV=温度換算0.2℃以内です。
プレヒート時間を1秒から2秒に長くした場合の、出力電圧変動は数mVの誤差範囲です。
なお、PTセンサのケーブルが長い場合や、電源電圧が低い(7〜12V)場合、安定までの時間が長くなる可能性もあるため、安全側で2秒待ちを奨励しております。
▲質問へ戻る ▼末尾へ3線式の白金測温体100Ωを接続した状態で消費電流4mA以下です。このうち、センサ部に流れる電流は5V×1mAです。
実測だと電源12V動作時3.5mAでした。ここには、計測ロガー側への電流出力分は含まれていませんが、通常のデジタル計器であれば、数μAの微々たる値です。
▲質問へ戻る ▼末尾へ当変換器がPt100Ωセンサ側に流す電流は1mAであり、センサ側の規定電流を下回るため、使用できます。
逆に規定電流0.5mAのPt100Ωセンサを使用すると、センサ側の規定電流を上回るため、自己発熱による温度誤差が大きくなります。
参考までに、抵抗100オームのPT素子に1mAの電流を流すと、電圧降下はV=I×R=1mA×100Ω=100mV=0.1Vです。この時の発熱量はW=I×V=0.1V×1mA=0.1mWとなります。
0.1mW=0.0001W(ワット)で熱量はわずかですが、次ぎの質問項目に示したように、Pt素子は1〜2mmの小さなものですから、空気中などで放熱が悪い条件だと熱がこもり、0.1℃レベルの温度上昇が発生します。そのためPT温度センサには、測定時の上限電流値が定められています。
▲質問へ戻る ▼末尾へPT100Ωの素子は比較的安価に市販されています。実際のPT(白金測温抵抗体)の素子は1〜2mm角の小さなチップで2本のリード線が付いています。 一般に販売されている「PTセンサ」と呼ばれる製品は、このチップにリード線を付けて、金属の管に入れ、周りに絶縁物の炭酸カルシウムや樹脂を充填したものです
【市販のpt温度センサの外観】完全防水の屋外用PTセンサ |
防水型の細型PT温度センサ |
熱収縮チューブの防滴型 |
GS-1210PT温度変換器は3線式ですから、Ptチップのリード線の片側に1本,反対側に2本の電線を接続すればセンサの出来上がりです。接続する電線の太さ(1m当たりの電気抵抗)は同じでなければなりませんが、通常の3心の電線を使えば特に問題はありません。
空気の温度測定であればこれで十分ですし、接着剤付きの熱収縮チーブでカバーすれば、防滴センサにもなります。ただ、水中で使う場合は電線接続部分も含めた完全な防水処理が必要になります。
【PTセンサの自作例】2mm角PT素子に3線接続 |
抵抗素子を樹脂コーティング |
先端部を防水樹脂モールド |