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ジオテクサービス株式会社

ジオテクサービスのひずみゲージアンプSTA-12Gのよくある質問の回答です。FAQコーナーではお客様のご質問をお待ちしております。

2021-10-20

歪みゲージアンプSTA-12Gの質問コーナーです

お知らせ: LCA-124Gは2012/06月で製造終了しました。後継機は STA-12Gとなります。
ひずみゲージアンプSTA-12G

ひずみアンプ STA-12G 1,2ゲージ120Ω用 

歪ゲージを電圧ロガーに接続する増幅アンプです。1ゲージ又は2ゲージ120Ω専用で、ブリッジ電圧を200倍〜1600倍に増幅し±5Vの直流電圧に変換します。

DC12V駆動の屋外使用の静ひずみアンプで,倍率800倍で使うと「1μStrain=1mV」の出力になり換算も容易です。

注意:簡易1,2ゲージアンプはSTA-12LのFAQはこちらをご覧ください。

注意:4ゲージアンプはSTA-04GのFAQはこちらをご覧ください。


よくある質問


回答

Q01.この歪みアンプSTA-12Gは、動歪みアンプとして使えますか?

このSTA-12G型アンプは、動歪み増幅器としては使えません。

計測時のAC電源の50Hzや60Hzノイズや、携帯や無線機、インバータの高周波ノイズを避け、安定した信号が得られるように、10Hz以上の高周波をカットするローパスフィルターが入っております。基本的には1秒以下のゆっくりした現象を測定する、静ひずみアンプとしてご利用ください。

なお、フィールド計測で100〜500Hz応答の、DC駆動の省電力アンプの御要望も時々あります。社内的には、動歪みアンプを試験テーマとして取り組んでおりますので、具体的なお話があれば、ご連絡ください。

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Q02.この変換器は絶縁型ですか?。複数台使用したときの干渉はありますか?

1.このひずみアンプは、非絶縁型で、グランドラインは内部で繋がっています。

そのため、以下のようなケースでは測定値が不安定になる場合もあります。

  • ひずみゲージやケーブルの絶縁低下が進み、リーク電流がある場合。
  • 鉄道線路や電力施設、放送用アンテナの近くで、迷走電流がある場合。
  • センサケーブルと動力線などが同居して、商用電源ノイズが入りやすい場合。
  • 2台以上のひずみアンプが、同一の電源線や信号線で接続されている場合。

下の図は、鋼材の2箇所に歪ゲージを貼り付けた際に、鋼材に流れるノイズ電流が、電源やロガーの共通のグランド(マイナス)線を通して、歪ゲージの信号線に流れる例です。

ノイズ電圧自体は微小な信号ですが、歪アンプ側で200〜1600倍に増幅されるため、大きな計測誤差になります。


2台のひずみゲージアンプにノイズが回り込む例 図を拡大する 2台の非絶縁型のひずみゲージアンプにノイズが回り込む例

2.ノイズ対策方法として、ノイズ自体を減らすために、商用電源線を遠ざける、鋼材を接地(アース)する、ひずみの信号線をシールドスする、ゲージを絶縁する、などの「入口対策」があります。

もう一方で、ノイズがひずみアンプを通過して、外に流れないように、個々のアンプの電源を、独立した絶縁電源に変える「出口対策」も有効です。最初から絶縁型のひずみアンプを選択するという方法もありますが、非絶縁型ひずみアンプのノイズ対策としては、以下のものがあります

  • アンプ1台ごとに絶縁された電源を設ける。
  • 計測器に、入力が独立した差動入力型や絶縁入力型の装置を用いる。
  • アンプのE端子(アースライン)からノイズが回り込む場合、アースラインを外してみる。

一般的には電源の絶縁が一番効果があります。

電源の分離には、AC側で分離する方法と、DC側で絶縁電源を用いる方法があります。

  電源の絶縁方法
項目 AC側で絶縁 DC側で絶縁
区分 AC側で分離
アンプ別にAC/DCコンバータを使用
DC側で分離
アンプ別にDC/DCコンバータを使用
模式図 AC側で絶縁型AC/DCコンバータを使用しDC12V電源を絶縁 DC側で絶縁型DC/DCコンバータを使用しDC12V電源を絶縁
電源区分 ACアダプター AC/DCコンバータ 基板用絶縁型
DC/DCコンバータ
制御盤用絶縁型
DC/DCコンバータ
電源イメージ ACアダプターでAC側でDC12V電源を絶縁 AC/DCコンバータでAC側でDC12V電源を絶縁 基板用の絶縁型DC/DCコンバーターでDC12V電源を絶縁 制御盤用の絶縁型DC/DCコンバータでDC12V電源を絶縁
電源装置例 秋月 GF12-US1210
100-240V/12V×1A
OMRON S8VS-01512
100-240V/12V×1.2A
秋月 MCWI03-12S12
4.5-18V/12V×0.25A
OMRON S82S-7312
12-24V/12V×0.25A
本体一般価格
(税・送料別)
\1,000 \6,100 \1,500 \4,700

次ぎの画像は、STA-12Gを複数台使用する際の絶縁電源の例です。市販の絶縁電源モジュールにケーブルを付けてコンパクトに仕上げています。

これは、当社の標準販売品ではありませんが、狭い制御盤内に複数のひずみアンプを収める用途で、絶縁電源の収納スペースが確保できないケースで、特注対応で作りました。参考までに、価格は5本作って、1本4500円ほどです。

ひずみアンプのノイズ対策用の絶縁電源ケーブル24/12V型 (12V/12Vも同様な形状)
絶縁電源ケーブル24V/12V型 (12V/12Vも同様な形状)

3.このアンプはブリッジ印加電圧には直流を使用しているので、上記のようなノイズの回り込みの問題がなければ、複数台のアンプが同居しても歪ゲージ間の相互干渉はありません。

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Q03.STA-12Gは120Ωゲージ専用と書いてありますが、60Ωや350Ωゲージは接続できますか?

当増幅器は、内部に120オーム×1個と300〜400Ω×2個の補助抵抗が入り、全体で4ゲージのフルブリッジを構成しています。このため、

(1)ゲージ法の場合は、内部の120Ωゲージを使うため、120オーム専用機となります。


(2)2ゲージ法に限れば、当アンプは定電圧印加方式なので、120Ω以上の抵抗のゲージの測定は可能です。

  •外部に350Ω×2ゲージを接続すれば、アンプ内部の約350Ωゲージとバランスし、正常に動作します。

  •ゲージ抵抗の上限はありませんが、設計上の想定は、700〜1000Ωです。

  •このアンプは120Ωで出荷校正を行っています。それ以外だとゼロ点やスパンがずれる可能性もあります。


(3)2ゲージ法で、120Ω以下の60〜100Ωのゲージの測定もある程度可能です。

  •アンプの出力電流の上限は20mAです。60Ωゲージだと20.8mAの電流が流れ、ギリギリの測定になります。

  •但し、120Ωより抵抗の小さなゲージを使うと、ゲージ発熱やアンプ温度上昇で、温度ドリフトが増えたり、
      アンプ自体の寿命が短くなる可能性もあります。

  •室内模擬試験で、40Ω×2ゲージも一応動作はしましたが、こちらは完全にスペック外の使い方なので、
      自己責任でのご利用をお願いします。


120Ω専用ひずみゲージアンプに350Ωを接続した場合の出力例 図を拡大する 120Ω専用ひずみゲージアンプに350Ωを接続した場合の出力 Top
Q04.増幅率や、ゼロ点、スパンの調整は自分で行わなければならないのでしょうか?

基本的に出荷時には、ゼロ点とスパンは設定済みです。ひずみゲージ変換器の定格出力に合わせて、ディップスイッチで増幅倍率を選択すれば所定の出力が出ます。

基本的に800倍で使用すれば、歪み1マイクロストレインが電圧1mVに増幅されます。400倍の場合は1μStrainが半分の0.5mVに変換され、1600倍のなら2倍の2mVに変換されます。

なお、ゼロ点調整は、ハード的に初期値をゼロに合わせる際にために使用できます。なお、スパンを変えると元に戻すにが難しいので、通常はスパン調整は変えないでご使用ください。

注意)STA-12Gの最大出力電圧は±6V以内ですBR>
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Q05.ひずみゲージを接続した後の初期不平衡はゼロ調整トリマでキャンセルできますか?

ゼロ点の調整可能範囲は、入力電圧換算±2mVの範囲です。これは増幅率800倍の場合、±1600μストレインに相当します(出力換算で±1600mV)

これ以上の範囲のゼロ点調整が必要な場合は、他の手段をご検討ください。

ゼロ・スパン調整の回転部分は非常に繊細なので、必ず細い精密ドライバーで軽く回してください。太いドライバーを無理に調整穴に突っむと、回転部品が基盤から剥がれ故障します。

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Q06.適合ゲージが、1ゲージ3線式、2ゲージ3線式ですが、2線式120Ωゲージは使えますか?

2線式120Ωゲージを2個組み合わせ、真ん中の線を1本にまとめれば、「2ゲージ3線式」となります。この場合、まとめた1本の線の抵抗は測定に影響しませんので、どのような線でもOKです。

同様に、2線式120Ωゲージを「1ゲージ3線式」に変更するには、B側に線を1本追加してください。1ゲージの場合、線の電気抵抗が測定に影響するのは、A側とB’側の電線で、B端子側は影響しませんので、追加する電線はB端子側に接続してください。

1ゲージのブリッジ回路の結線方法の詳細はこちらです。

2ゲージのブリッジ回路の結線方法の詳細はこちらです。

2線式120Ωゲージの接続例 図を拡大する STA-12Gに2線式120Ωゲージを接続する方法
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Q07.このアンプは1ゲージ4線式には対応していますか?

1ゲージ4線式ひずみ測定法は測定原理が異なります。1ゲージ4線式の計測には使えません。

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Q08.データロガーの入力が0〜5Vの場合、マイナス側のひずみ変化を測定できますか?

ひずみの出力がマイナス側に変化すると、アンプの出力電圧はマイナス側に出ます。これを、プラス入力専用のロガーで計測するには、以下の方法があります

【ひずみのマイナス変化を0〜5Vロガーで測定する方法】
  • ひずみの変化がプラス側の範囲におさまれば、そのまま0〜5V範囲で計測可能
  • 初期値が若干マイナス側であれば、ゼロ点調整トリマーを回して,初期値をプラス側に移動させる(800倍で±1.6V=1600μひずみ相当のシフト可能)
  • 2ゲージ式の場合、ひずみの変化がマイナス側の範囲だけなら、入力端子の「A-C間」を逆に接続して,出力電圧をプラス側に逆転させる。
  •   
  • もっと単純にマイナス電圧を測定するには、アンプ出力の「OUTとGND端子」をロガーの+−と逆に接続する方法もあります。
  •   
  • 姉妹品で、出力電圧がプラス側だけの簡易歪みアンプSTA-12Lを使用する手もあります。

注意:この歪みアンプは、5〜12Vの電源で動作しますが、電源電圧が9V以下の場合は、歪の測定範囲の上限が狭くなります。フルレンジで測定するのは、ロガー本体の5V電源とは別にセンサ用の12V電源を用意する必要があります。

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Q09.電源電圧は安定していなければなりませんか?

ひずみアンプの電源電圧は9〜16Vの範囲であれば、変動しても問題はありません。

もともと、車載用の12Vバッテリやソーラ電源の使用を想定し、内部で7Vに安定化させて使用していますので、不安定な電源でもOKです。

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Q10.電源電圧は最低何ボルトまで動作しますか?5V電源で使えますか?

規定の電源電圧は9V以上ですが、マイコン測定回路に組み込む場合などは、最低5Vでも動作します。但し、出力電圧の直線性が「電源電圧-2V」までしか無いため、5Vで動作させた場合は出力は3V以内でご使用ください。

たとえば、歪5000μストレインまで測定したい場合、増幅倍率800倍だと、出力電圧が5Vまで上がります。この場合、増幅倍率を400倍に半減させてれば、出力電圧は2.5Vに収まります。

なお、電源電圧が5V以下だとブリッジの印加電圧が規定の2.5Vを確保できなくなるため規定の性能が出なくなります。詳細はひずみアンプの最低動作電圧の資料をご覧ください。

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Q11.ひずみが定格出力を超えた場合アンプはどうなりますか?またゲージが破損した場合は?

この、ひずみアンプの出力電圧は、最大±6V付近まで追随し、そこで頭打ちになります。ひずみゲージや延長ケーブルが断線した場合、出力電圧は0V付近や6V以上で不安に動きます。

また、ひずみゲージのA-C端子間がショートした場合、ゲージには最大40mA程度の電流が流れ、全体の消費電流が60mAくらいに増加しますが、アンプ自体が壊れることはありません。

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Q12.電源を接続するとき+12VとGNDにプラスとマイナを逆に接続すると壊れますか?

電源のプラスとマイナスを間違えて、単純に逆に接続しても壊れません。+−の逆接続は、計測現場でしばしば起きるので、あらかじめ保護回路が内蔵されています。

但し、より複雑な配線で、接続間違いをすると、内部回路がショートして焼き切れる場合があります。

 損傷例:「電源GND端子に電源+を接続」して、「歪C端子に電源の−を接続」すると、基盤のグランドパターンが焼き切れる場合があります!

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Q13.出力電圧のOUTとGNDをショート(短絡)させても壊れませんか?

アンプの出力側のOUTとGNDを短絡させると、最大25〜30mAの電流が流れますが、壊れることはありません。

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Q14.出力電圧±5Vのマイナスは絶対電圧の負電圧か、仮想グランドのマイナスか?

アンプ内部に負電源を持っているので、マイナス出力は電源のGNDをゼロとした絶対電圧です。

なお、信号のグランドと電源のマイナスは共通です。また、ひずみゲージ側とアンプの電源・信号出力の間は絶縁されていません。

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Q15.ディップスィッチでゲインを変えた場合、ブリッジ電圧も変わりますか?

ゲインを200〜1600倍に変えても、ブリッジ印加電圧は一定の2.5Vで変わりません。

なお、Web上の、STA-12Gのアンプのゲイン(増幅率)設定表で「ブリッジ電圧」が0.625〜12.5mVと変わるように表記されていますが、これは「アンプのブリッジ印加電圧」ではなく「ひずみゲージのブリッジ出力電圧」の方を表しています。

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Q16.ブリッジ回路の出力がNDIS規格のコネクタです。この端子の接続は可能ですか?

NDIS規格プラグ(オス)を、ひずみアンプの端子台に接続するには、バラ線に変える必要があります

  • 単純な方法では、コネクタの線を切って、中の線を出します。
    線と端子の対応関係は4ゲージ式変換器のアンプの接続例を参照してください。
  • コネクタを接続してバラ線に変換する市販の部材だと、共和電業のプラグ用中継ケーブル「N-70」という製品もあります。  NDIS規格のコネクタ(メス)→4心線10cm付に変換
  • もし当社で、この変換コネクタをご用意する場合は、受注生産で手作りする形になり、価格は数千円程度見込まれます。

<確認点>

この回答欄は、1ゲージ又は2ゲージ用アンプSTA-12Gの説明です。

STA-12Gは、120Ωの1ゲージ、又は2ゲージを直接接続する場合に使用する製品です。内部で、1ゲージ,2ゲージを4ゲージに変換して計測しています。

1,2ゲージのひずみゲージの出力がNDIS規格のプラグになっている場合、ゲージとコネクタの間に「ブリッジボックスDB-120(又は DB-250)」とうい製品が挟まっていませんか?

ブリッジボックスが接続されていると、既に1,2ゲージが4ゲージに変換されている可能性があります。この場合は、弊社の製品でSTA-04G:4ゲージ用アンプをお使いいただくことにになります。

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Q17.計測器との接続ケーブルは最大何メートルくらい延長可能ですか?

本体の接続端子の通りに、電源線2本と信号線2本の4線で延長する限りにおいては、伝送中の信号の減衰が少ないので特に長さの制限はありません。

経験的には、300mくらいは問題なく伸ばせます。

但し、電線が長くなる(数10m〜)と商用電源ノイズの混入が増えたら、落雷・誘導雷の危険が高まるので、別途ノイズ対策や雷防護が必要になります。

また、電源のグランドと信号のマイナスを1本にまとめた3線伝送を行うと、電線の電気抵抗の温度変化が測定誤差として現れるので、10m以上の伝送では規定の4線式接続を奨励しております。

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Q18.このアンプは1個でも購入できますか? 代理店はありますか? 納期は?

1個単位でも販売しております。

購入方法については、弊社は特に指定代理店は無く、直売が可能です。

基本的には、メールやFAXで注文書(お客様書式やメール本文も可)をお送りください。製品と納品書・請求書をお送りしますので、お客様の請求書締日から1月以内に代金を銀行振り込みををお願いします。

また、お客様のご希望の販売店をご利用いただく場合は、代理店経由の販売にも対応いたします。販売店様に直接、価格や納期をご確認いただければ、販売店側と弊社の間で、売買手続きを進めます。

納期に関しては、常時10台程度の在庫を確保し、即納に勤めておりますが、多数の注文が入った場合に一時的に在庫切れが発生し、次のロット製作に最長2ヶ月要する場合もあります。お急ぎの場合は、事前に電話やメール等で在庫を確認してください。

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Q19.アンプを架台に直接ネジ留めする際の穴の位置とネジのサイズは?

背面のDINレール取付足の固定用の穴は、20×55mmの間隔で4個あけてあります。

ネジは M3×4mmを使用しています。内部に2〜3mm入る程度の長さでご用意ください。
長過ぎると内部の基盤に当たるので、取り付け板の厚さを考慮してネジの長さを決めてください。

ひずみゲージアンプの背面ネジ穴位置図を拡大

参考までに、当社でご用意しているDINレール取付板のCAD図面等は次のメーカのサイトからダウンロード可能です。「タカチ電気工業 DINレール取付足 DTR-1」

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Q20.ゲージのシールド線のリードはアンプのE端子に接続したほうがいいですか?

基本的には、接続方法の説明にあるように、シールド線はE端子に接続したほうが商用電源からのノイズが減り出力が安定します。

但し、このFAQのQ02番にあるように、機械設備内などで複数のゲージとアンプが混在する場合、逆にシールドを通してノイズが回りこむ場合もあります。ノイズが大きいようであれば試しに、シールドE端子に接続せず、設備の「電源アース」に直接落としてみてください。

なお、アンプ内部に10Hz程度のローパスフィルター回路が入っていますので、50〜60Hzの電源ノイズはアンプの出力には表われにくく、通常は数mV以内の微小な変動になります。

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Q21.1ゲージ3線式の自己温度補償型ゲージ(セルコンゲージ)は使用できますか?

ゲージの抵抗値が120Ωの1ゲージ3線式の自己温度補償型ゲージ(セルコンゲージ)であれば使用できます。

結線方法は、こちらの図をご覧ください。なお、セルコンゲージは、株式会社共和電業様の商標です。

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Q22.STA-12Gでプラスチック用ひずみゲージは使えますか?

プラスッチク用ひずみゲージは、金属より軟らかい樹脂の変形を測るために、伸びやすい線材で作られた歪ゲージです。

たとえば、鞄結梠ェ器研究所の製品の「GFシリーズプラスチック用ひずみゲージ」だと、抵抗値が120Ωと350Ωの製品があり、ひずみ限界は3%(30000×10-6ひずみ)となっています。

1,2ゲージアンプSTA-12Gの使用可能なゲージ抵抗 ⇒詳細はこちら

 (1)2ゲージ法で使う場合は120〜350Ωゲージの使用可能

 (2)1ゲージ3線式で使う場合は120Ωのみ使用可能。350Ωは使用不可


注意すべき点は、ひずみの測定限界です。プラスッチクは金属に比べて軟らかい材料で、ヤング率も2桁近く小さいため、同じ力でも変形が10〜100倍大きくなります。

STA-12Gは、ひずみの増幅倍率が200倍から1600倍にディップイッチで変更できます。一番倍率の低い200倍に設定した場合の測定できるひずみの上限は以下のようになります。

 (1)測定器の入力範囲が−5〜+5Vの場合、-20000μ〜+20000μ

 (1)測定器の入力範囲が 0〜+5Vの場合、     0μ〜+20000μ

 (1)測定器の入力範囲が−7〜+7Vの場合、-28000μ〜+28000μ

 (1)測定器の入力範囲が 0〜+7Vの場合、     0μ〜+28000μ

 ※0〜5Vの測定器でマイナス側のひずみを測定する方法はこちらを参照


STA-12Gで樹脂の変形を計測する場合、この測定範囲の限界を考慮してくださ。

なお、1,2ゲージで測定範囲が-4000〜5000μなら、簡易型のSTA-12Lも使用できます。

また、4ゲージ測定の場合はSTA-04GのFAQを参照してください。


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Q23.2つのゲージをブリッジの対角線上に配置する「対辺2ゲージ法」は使えますか?

対辺2ゲージ法のブリッジ回路には使えません。2ゲージの内部抵抗回路が、直列に接続されているため、外部のゲージも直列に接続する必要があります。 ⇒ブリッジ回路の詳細はこちら。

使えるのは「2アクティブゲージ法(平行、直交)」や「1ゲージアクティブ+1ダミーゲージ法」です。

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Q24.ゲージを表裏2枚貼り付けた場合、ひずみ出力は2倍になりますか?直交の場合は?

1ゲージ方式の場合、アンプの出力は「1マイクロストレイン=0.5mV出力」で固定ですが、2ゲージ法では、ゲージの貼り方によって、1μひずみ当たりの出力電圧が変化します。代表的な例を下図に示します

たとえば、1枚の板の表裏に2枚のゲージを貼り曲げ測定する場合「1μひずみが2倍の1mVに増幅」されます。

また、材料の表面に直交するように貼ると「1μストレインが(1+ν)倍のに増幅」されます。ここでν(にゅー)は、材料のポアッソン比で、鋼材で0.28〜0.3、アルミニュウムで0.34ほどの値です ⇒ブリッジ回路の結線の詳細はこちら

ゲージの貼り方とひずみ出力電圧 ⇒図を拡大する  ⇒図をPDFで開く
  STA-12Lのブリッジの組み方とひずみの出力倍率の関係を示す図
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Q50.FAQは随時追加します
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