熱電対は安価で先端加工や延長が容易です。ただし、センサ信号が微小なので計測には専用アンプ付ロガーが必要です。
この温度変換器はmVの熱起電力を5Vまで増幅するので汎用の電圧データロガーで計測できます。
掌におさまる小型サイズです。制御盤や計測箱のスミにも納まります。
さらにDC10〜28V駆動で、消費電流も1mAと少ないので、屋外の電源が無い環境でのソーラやバッテリ駆動の観測に最適です。
またDC24Vも使え、工業計測用の計測盤への組み込みも可能です。
製品のサイズ感 | 製品側面 |
付属のレール取り付け用のベース板をネジ止めすれば、35mmのDINレールに取り付けられるので、制御盤や計装盤への組み込みも容易です。 低消費電力なので、機器への組み込みの際の発熱の問題もありません。
この変換器は入力インピーダンスが高いので、通常の市販熱電対以外にも、インピーダンスの高いサーモパイル(赤外線熱電対を用いた放射温度計)なども接続可能ですし、自作の簡易的な熱電対でも、十分測定可能です。
市販の熱電対 | 自作の熱電対 | 赤外線熱電対 |
熱電対は手軽に使える反面、PTなどに比べて出力感度が直線ではなく、変換精度が低くなるのが欠点でした。この変換器は、温度範囲を-30〜70℃の生活温度範囲に限定して、比較的高精度を実現しています。
ゼロ、スパン調整トリマーで、より狭い範囲の高精度化も可能です。
計測現場では、電圧で測定するセンサと一緒に温度計測が必要となる場合がありますが、
熱電対の専用ロガーを用意するのは不経済です。
この変換器を使えば、0〜5Vや1〜5Vの汎用の電圧ロガーに熱電対を接続できます。
小型で、消費電力が10mWクラスと小さいので、組み込み時に問題になるスペースや消費電流や発熱の制約がありません。 熱電対の数に応じて、増減が容易です。
12V電源が使え、消費電流は1mA以下。山間地や離島などの電源の無いところで、 太陽電池やバッテリーの電源で、気温や水温・地温を観測する用途にも適します。
FOMAパケット通信による河川の水位・水温・雨量の遠隔計測システム例
代表的な特性を示します。
項目 | 仕様 | |
---|---|---|
適合センサ | T型熱電対(CC型:銅−コンスタンタン) | |
測定範囲 | -30℃〜+70℃ | |
出力電圧 | 0〜5V | |
出力感度 | 50mV/1℃ | |
出力換算 | 温度−出力電圧を直線近似 | |
精度(誤差) 20℃幅でスパン調整、 0℃でゼロ点調整の場合 |
0℃付近 | ±0.3℃以内(実測例0.2℃) |
20℃付近 | ±1.0℃以内(実測例0.8℃) | |
-30〜70℃ | ±3.0℃以内(実測例2.4℃) | |
電源電圧 | DC10〜28V(12V、24V電源に対応) | |
消費電流 | 1mA(Max1.2mA) | |
動作温度範囲 | -10〜50℃(結露の無い事) | |
寸法 | 90×25×20.9mm(レール取り付け部品含まず) | |
重量 | 約70g |
詳しい接続方法は、仕様書/説明書、をご覧ください。
この変換器は電源や信号出力が絶縁されていません。
したがって、複数の熱電対を使用する場合は、個々の熱電対の先端の絶縁性を十分確保してください。
このセンサー部の絶縁が不十分だとノイズが入りやすく、出力の温度誤差が生じやすくなります。
写真は、市販されている電線の端末向け接着剤入り絶縁キャップを使った、熱電対の端部処理の例です。 口元を融着テープで巻いています。
本製品の標準仕様として、T型熱電対(CC型)に合わせて出荷時調整をしています。
しかし、常温付近に限ればK型熱電対(CA型)とT型熱電対の熱起電力の特性は似ているので、
ゼロ点とスパンの調整により、K型熱電対でも使用することができます。
出荷時のK型熱電対向け調整はオプションにて対応しております。必要な際はご相談ください。
標準の35mmDINレールに、ワンタッチで取り付けられるベース板をお付けいたします。注文時に「DINレール取付板」必要の旨ご指示ください。 ベース板は、背面にネジ留めします。
標準品はT型熱電対で、0℃で精度が最高になるように設定されいています。以下のご要望にも対応いたします。
(1)20℃付近で温度校正して出荷。
(2)K型熱電対用にゼロ点調整と、スパン調整を行い出荷 など
熱電対変換器 GS-1209 | K型熱電対対応、20℃付近ゼロ調整 など |
¥48,000円 | 内容に応じて御見積り |
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